【理学療法士の初任給と平均手取り給料】年収アップさせる6つの方法

理学療法士とは
記事内に広告が含まれています。
リハビリくん
リハビリくん

いつも当サイト(rehabilikun blog)の記事をお読みいただき誠にありがとうございます。また、初めましての方はよろしくお願い致します。サイト管理者のリハビリくんです!

   

この記事は「理学療法士の初任給と手取り給料」をキーワードに内容を構成しております。こちらのテーマについて、もともと関心が高く知識を有している方に対しても、ほとんど知識がなくて右も左も分からない方に対しても、有益な情報がお届けできるように心掛けております。それでは早速、内容に移らせていただきます。

   

今現在、理学療法士として働いている人、これから理学療法士として働き始める人の中には、理学療法士ってどのくらい給料が貰える仕事なのか?あるいは、今貰っている自分の給料は適正なのか?などの疑問を感じる人がいると思います。

   

理学療法士の初任給や給与の平均値を理解することは、就職先を選択するときに必要な情報になりますし、自分自身の適正な価値を判断する意味合いでも知っておくべき情報になります。

   

そこで、こちらの記事で理学療法士の給与事情や理学療法士として今勤めている職場で働き続けるべきなのかを判断するための材料、理学療法士として年収を増やすためにはどういった視点で物事を考えるべきなのかについて解説していきます。是非最後まで読んでいってください!

リハビリくん
リハビリくん

【簡単に自己紹介】

30代の現役理学療法士になります。

理学療法士として、医療保険分野と介護保険分野の両方で経験を積んできました。

現在は医療機関で入院している患者様を中心に診療させていただいております。

臨床では、様々な悩みや課題に直面することがあります。

そんな悩みや課題をテーマとし、それらを解決するための記事を書かせて頂いております。

  

理学療法士としての主な取得資格は以下の通りです

登録理学療法士

脳卒中認定理学療法士

褥瘡 創傷ケア認定理学療法士

3学会合同呼吸療法認定士

福祉住環境コーディネーター2級

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士として働いていると、一般的な会社員とは異なるリハビリ専門職ならではの苦悩や辛いことがあると思います。当サイト(rehabilikun blog)ではそのような療法士の働き方に対する記事も作成し、働き方改革の一助に携わりたいと考えております。

  

療法士の働き方に対する記事の 1 つが右記になりますが、"理学療法士は生活できない?PTが転職を考えるべき7つのタイミング"こちらの記事は検索ランキングでも上位を獲得することができております。興味がある方は、こちらの記事も目を通してくれると幸いです☺

理学療法士の初任給

理学療法士の養成校に通っている人、理学療法士を目指すかどうか進路で悩んでいる人にとって、理学療法士の初任給がどのくらいなのかというところは気になる情報だと思います。

早速、厚生労働省より発表されているデータを参考に解説していきます。「令和 4 年賃金構造基本統計調査」によると、2022 年度の理学療法士の初任給平均額は 239,100 円と報告されています。男女別で見ると、男性が 240,300 円、女性が 238,100 円となっております。

こちらの 239,100 円という理学療法士の初任給がどうなのかというところを考えるために、全産業を含めた大学卒の初任給と比較していきます。

令和 4 年賃金構造基本統計調査(新規学卒者)」によると、2022 年の大卒社会人の初任給平均額は 228,500 円と報告されています。男女別で見ると、男性が 229,700 円、女性が 227,100 円となっております。

つまり、理学療法士の初任給は大卒社会人の初任給平均額と比較して 10,000 円程度高いということになります。

10,000 円給料をあげることは、そんなに簡単なことではないと考えられます。これから理学療法士として働く人は、初任給平均額が 239,100 円ということを知ったうえで就職活動を進めることも重要といえます。

理学療法士 1年目 手取り給与

前述した 239,100 円という初任給は額面給与であり、実際に手元に入ってくるお金は額面給与から税金や社会保険料を差し引かれた金額であり、これを「手取り」と呼びます。

手取り = 額面給与 − (税金 + 社会保険料)

給料から天引きされる税金には「所得税」と「住民税」があります。住民税は「前年の所得」を元にして納める税金になります。したがって、前年の所得がない社会人 1 年目は支払うことはなく、2 年目の 6 月から支払うことになります。

給料から天引きされる社会保険料の種類としては、「健康保険料」「介護保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」と 4 つに分類されます。このうち、「介護保険料」については 40 歳以上の人が支払うことになるため、40 歳未満の人が支払う社会保険料は「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」の 3 種となります。

各保険料には勤務先負担分と従業員負担分がありますが、給与明細ではそのうち従業員負担分の金額が天引きされています。給与明細に「社会保険料合計額」の欄がある場合には、天引きされた 4 つ(40 歳未満は 3 種)の保険料の合計額が記載されています。

それでは、実際に理学療法士の手取り給与を計算してみます。税金や社会保険料が天引きされる仕組みから、一般的に手取り給与は額面の 80 %程度になります。

239,100 円 × 0.8 =191,280 円

計算結果から、理学療法士 1 年目の平均的な手取り給料は 191,280 円となります。副業などによる前年の所得がなければ 1 年目は住民税を納める必要がないため、額面の 80 %を上回る手取り給与になる可能性がありますが、おおよその目安にはなると考えられます。

理学療法士の平均年収と平均月収

理学療法士の初任給平均額は 239,100 円と上述しましたが、今度は理学療法士の平均年収と平均月収について解説していきます。

令和 4 年賃金構造基本統計調査」によると 2022 年度の理学療法士の年収は 431 万円と報告されています。その内訳は月収が 300,700 円、賞与が 698,400 円、調査の対象となった理学療法士の平均年齢は 34.7 歳となります。

額面の月給が 300,700 円となりますので、先ほどと同様(額面の 80 %)に手取りを計算すると、300,700 円 × 0.8 = 240,560 円 となります。

つまり、理学療法士の初任給は 239,100 円となりますが、経験年数を重ね 34 〜 35 歳になった頃には 月収が 300,700 円程度になっていると予想することができます。

理学療法士の昇給事情

理学療法士は賃上げ、昇給率が悪いと言われることが多い印象がありますが、平均年収や平均月給の統計から考察すると、賃上げ、昇給率は特別悪くありません。データを基にその理由を説明していきます。

はじめに、理学療法士 1 年目が何歳になるのかについて考えます。人それぞれ多少のばらつきはあると思いますが、高校そして 4 年生の大学をストレートで卒業していれば社会人 1 年目は基本的に 22 歳になります。

つまり、22 歳で支給されることになる月収は 239,100 円であり、34 歳になった頃の月収は 300,700 円に増加することがデータから予想されます。

つまり、12 年勤続することで 239,100 円から 300,700 円に平均月収があがっており、12 年で 61,600 円給料が増加していることがわかります。61,600 円を 12 年で割ってみると、およそ 5,133 円という数値になりますので 1 年間の昇給額は 5,000 円程度ということがわかります。

この中から 1 年目→ 2 年目のタイミングでの昇給を例に出して話を続けさせて頂きます。2 年目を迎えた 4 月には定期昇給もあり、1 年目の月収 239,100 円から 5000 円昇給して 2 年目の月収は 244,100 円になったと仮定します。

この場合の昇給率は「244,100 ÷ 239,100 ≒ 1.02091」という計算結果になりますので、昇給率は 2.09 %ということになります。

したがって、239,100 円から 300,700 円に向かって毎年コツコツと 5,000 円ずつ昇給していく理学療法士の昇給率はおよそ 2.0 %ということになります。

昇給率 2.0 %という数値は決して低い数値ではなく、むしろ優秀な昇給率といえます。「賃金引き上げ等の実態に関する調査」によると、令和 4 年度の昇給率は 1.9 %、令和 5 年度の昇給率は 3.2 %と報告されています。

下記のグラフが参考になると思いますが、昇給率 2.0 %という数値は統計的にも高い水準を示します。令和 5 年度については政治的な影響力もあり、昇給率 3.2 %という驚異的な数値を叩き出しましたが、その他の年度で昇給率 2.0 %を上回る年度はありません。

賃上げに関しては、理学療法士だけに関わる話ではなく、日本のホットなトピックスとなります。

近年、特に注目されたのが、ユニクロや GU の運営で知られるファーストリテイリングと、東京ディズニーリゾートを経営するオリエンタルランドが実施した賃上げになります。

記憶に残っているかと思いますが、ファーストリテイリングは、2023 年 3 月より国内社員の年収を最大 40 % 引き上げることを発表、オリエンタルランドは、2023 年 4 月より約 2 万人の従業員に対して平均 7 %の賃上げを行っております。

こういった大企業による賃上げに対する施策もあり、令和 5 年度の昇給率 3.2 %を記録することに繋がっております。

このように、近年の日本では賃上げに対する施策が進んでいる一方、同時に物価も上昇し続けています。物価の上昇を賃上げによってカバーすることができることが望ましいと思いますが、現時点では物価の上昇による打撃の方が大きい家庭が多く、実質賃金は 2022 年、2023 年と 2 年連続で低下し、1990 年以降で最も低い指数となっております。

理学療法士が年収をアップさせる方法 6選

理学療法士が年収を現実的かつ効率的に増やす方法としては、以下のような方法があげられます。

昇給率が高い職場を選択する

賃上げ、昇給率については前述した通り、年収を増やすためには非常に重要な項目となります。データから理学療法士は 5,000 円程度の昇給が期待できることを示しましたが、知人の話などを聞くと「今年も昇給しなかった…」と絶望するような声も聞いております。

昇給率については、求人票に詳しく記載されていないことが多いと思います。大抵の場合、【昇給:年 1 回】などのように記載されています。しかし、重要な要素になりますので入職してから、どのくらい昇給するのかドキドキするのではなく、就職活動の段階で前年度や前々年度の昇給率を確認するのも 1 つの方法になります。

また、昇給率の良し悪しについては、年収は当然のこと退職金にも大いに関係します。理学療法士が満足いく退職金を受け取れるかどうかは、基本給と支給率が高い企業で働くことができるかどうかになります。

就職活動や転職活動で、初年度の月収や年収だけで判断してしまうのは、浅はかな考えといえます。確かに、直ぐに手元に入るお金も重要ではあります。

しかし、就職活動の頃から長期的なライフプランを見据えて、昇給率がどのくらいなのか、30 年後の基本給はいくらくらいになっているのか、退職金はどの程度貰うことができるのか、ここまで考えることをおすすめします。

理学療法士の退職金については、他の記事で詳しくまとめています!《【理学療法士の退職金】いくら貰える?医療福祉の退職金が少ない理由》こちらの記事もご覧になって頂けると幸いです☺️

職場内で昇進して役職手当を獲得する

理学療法士が年収を増やす方法の 1 つに、職場内で出世、昇進して役職手当を得るという方法があげられます。

理学療法士が働く環境の役職としては、部長、課長、係長、主任などがあげられます。一般企業ではもう少し細かく役職があるところが多いと思いますが、医療・福祉の業界では、この程度に留まっています。そのため、理学療法士が役職につくのは、そもそもの席が少ない分、難易度が高いともいえます。

理学療法士が役職につけるかどうかは運やタイミングの要素も絡んできます。年収を増やしたいという目的であれば、できるだけ早いタイミングで役職につきたいという話になりますが、例え優秀であっても役職につけるかどうかは職場次第であり、一般企業と比較して競争率は高いのかもしれません。

競争率が高い要因としては、平成 25 年度以降、理学療法士の国家資格保有者数は毎年 10,000 人前後増加し続けています。令和 5 年 9 月時点で理学療法士は 213,735 名いると報告されています。

2019 年に報告された「医療従事者の需給に関する検討会:理学療法士・作業療法士受給分科会」によると、2019 年時点で理学療法士と作業療法士の供給数は需要数を上回っており、2040 年には供給数が需要数の約 1.5 倍になると推測されております。

理学療法士として生き残るだけでも簡単ではない時代になる中で、更に限られた役職者の席を勝ち取ることは茨の道になることが予想されます。

転職活動を効果的に行い年収アップに繋げる

一昔前、転職経験がない人よりも経験がある人の方が珍しかったり、転職をしないで 1 つの企業で働き続ける人の方が評価される時代があったかと思います。特にその風潮は理学療法士が働くような職場環境では未だに痕付いている傾向がございます。

しかし、令和になり転職は当たり前になりつつあります。転職をやたらとすれば良いという訳ではありませんが、自分の価値を適正価格で契約してくれる企業を、転職活動で勝ち取るという作業は社会生活において非常に重要性が高い行動になります。

理学療法士は行動力があり、探究心に溢れた人が人が多いと思います。技術やスキルを磨いてきた人、勉学に励み資格という目に見える形で成果を上げてきた人がたくさんいると思います。しかし、どんなに成果を出してきたとしても、それを給料という形で反映できない職場が多いのが現状になります。

そのため、自分自身の価値を転職活動を通して売り込み、給料アップを勝ち取ることは大事なことになります。実際、診療報酬改定や介護報酬改定により、年々技術や資格を有する理学療法士の価値は制度的にも高くなっています。せっかく保有しているご自身の価値をお給料に反映させるための 1 つの方法が転職活動になります。

理学療法士の転職方法としては、転職サイトを活用して空き時間に進めていくことが効率的だと考えられます。転職サイトについては、数多くのサイトがあり、どのサイトを使用すれば良いのか間洋と思いますので、オススメサイトを他の記事で詳しくまとめています!《【理学療法士転職サイトランキング】おすすめ5選|リハビリ職の転職》こちらの記事もご覧になって頂けると幸いです☺️

非常勤のアルバイト

理学療法士のパート・バイト求人の中には、週 1 日から募集している求人もたくさんあります。正社員としての本業と週 1 日のパートを掛け持ちすれば、年収を増やすことができます。

理学療法士としての仕事以外にも、理学療法士の専門性を活かすことができる訪問介護やデイサービスのスタッフなど働き方は多様であるため、年収を増やすための方法として、非常勤のアルバイトは有効といえます。

欠点としては、本業だけでも心身ともに疲労する仕事に、更に肉体労働を加えることになりますので、ご自身やご家族様との相談が必要になります。

研修会やセミナーで講師活動を行う

理学療法士が年収を増やす方法として、研修会などで講師活動を行い、対価として報酬を得るという方法があります。

筆者は年に数回程度ですが、依頼を受けて講師活動を行っております。貴重な時間を使って参加してくださる参加者の方のためにも、講演資料の作成には時間を要してしまったり、実際の準備は大変だと思います。

しかし、知識をアウトプットをする貴重な機会、参加者と意見交換や交流する場になるなどのメリットがあります。また、自身の専門性・関心が高い分野を講義をすることで報酬を得ることができることも講師活動ならではのメリットとなります。

なかなか、機会がないとできないことかもしれませんが、向上心が高い理学療法士ならではの働き方になると思います。

YouTube配信、ブログ・アフィリエイト、Webライター

理学療法士が年収を増やす方法として、YouTube 配信、ブログ・アフィリエイト、Web ライターなどで収益を出すという方法もあげられます。

最近はこういった、副業で収益をあげることについても注目されており、自分に合った自由度が高い方法を活用することは効果的といえます。

YouTube 配信は、動画を配信して広告収入を得る仕事で、別名 YouTuber といいます。配信内容は様々で、ゲーム実況や楽器演奏、資産形成など数えきれないほど多くのジャンルが配信されています。理学療法士も仕事に関係するジャンル、自分の趣味に関係するジャンル、ジャンルを問わず挑戦する価値があります。

ブログ・アフィリエイトは、記事を書いて、企業広告や商品、サービスの紹介をする仕事になります。YouTube と同様に記事のジャンルは自分の好きなものを選択することができます。また、場所や時間に捉われず、自分の隙間時間に作業を進められるのが利点になります。

Web ライターとは、インターネットに掲載される文章を書いて報酬を得る副業になります。Web ライターは企業が運営するサイトのコラム記事やネット広告の文章を運営者に代わって執筆します。

文章を書く能力がなくても、誤字脱字を協力減らし、分かりやすく情報をまとめる能力があれば Web ライターで収益をあげることは可能になります。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます!

この記事では「理学療法士の初任給と手取り給料」をキーワードに考えを述べさせていただきました。

こちらの記事により理学療法士の給与事情についての理解が深まり、理学療法士としての働き方改革に繋がると幸いです。

理学療法士という職業が勝ち組なのかどうか?理学療法士になったものはいいものの、これからやっていけるのか?心配に感じている人はたくさんいらっしゃると思います。このテーマについては、他の記事で詳しくまとめています!《理学療法士は勝ち組?それとも負け組?PTのメリットとデメリット》こちらの記事もご覧になって頂けると幸いです☺️

タイトルとURLをコピーしました