理学療法士の勉強内容と必要な知識|試験についていけないの勉強方法

理学療法士とは
記事内に広告が含まれています。
リハビリくん
リハビリくん

いつも当サイト(rehabilikun blog)の記事をお読みいただき誠にありがとうございます。また、初めましての方はよろしくお願い致します。サイト管理者のリハビリくんです!

   

この記事は「理学療法士養成校での勉強」をキーワードに内容を構成しております。こちらのテーマについて、もともと関心が高く知識を有している方に対しても、ほとんど知識がなくて右も左も分からない方に対しても、有益な情報がお届けできるように心掛けております。それでは早速、内容に移らせていただきます。

     

日本では、理学療法士や作業療法士の養成が始まってから 50 年経過しました。理学療法士養成施設と作業療法士養成施設が普及したことも有り、昨今では理学療法士が年間 10,000 人程度、作業療法士が年間 4,500 人程度増えていくリハビリテーション専門職の戦国時代に突入しています。

  

理学療法士や作業療法士を目指す若者がこれだけ増えていることについては、国家資格という食いっぱぐれのなさそうなことや、超高齢化社会という時代のニーズに合致していることが、要因であると予想しますが、養成校に入ったものはいいものの、勉強についていけなくて辛い思いをする人もいらっしゃると思います。

    

そこで、この記事では理学療法士養成校ではどのような勉強をすることになるのか?理学療法士養成校での勉強を乗り越えるためにはどうすればいいのか解説していきます。こちらの記事で理学療法士養成校での勉強についての理解を深め、今度理学療法士を目指す人たちの一助になると幸いです。是非、最後までご覧になってください!

リハビリくん
リハビリくん

【簡単に自己紹介】

30代の現役理学療法士になります。

理学療法士として、医療保険分野と介護保険分野の両方で経験を積んできました。

現在は医療機関で入院している患者様を中心に診療させていただいております。

臨床では、様々な悩みや課題に直面することがあります。

そんな悩みや課題をテーマとし、それらを解決するための記事を書かせて頂いております。

  

現在、理学療法士として得意としている分野は「脳卒中」「褥瘡」「栄養」「呼吸」「摂食・嚥下」「フレイル・サルコペニア」についてです。そのため、これらのジャンルの記事が中心となっております。

  

主な取得資格は以下の通りです

脳卒中認定理学療法士

褥瘡 創傷ケア認定理学療法士

3学会合同呼吸療法認定士

福祉住環境コーディネーター2級

【リハ専門職(POS)の有料転職サイト】

PT・OT・ST WORKER

「PT・OT・ST WORKER」とは転職を検討している理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を「無料」でサポートする転職サイトになります。リハビリテーション専門職は一般企業に勤めている会社員などと比較して、転職に慣れていない人、転職に抵抗がある人が多いと思います。しかし、多様なワークスタイルが確立している現代において、転職は自分の理想を叶えるための手段となります。その転職を支えてくれるサイトが「PT・OT・ST WORKER」になります。

PT・OT・ST WORKER
  • 対応エリア:全国
  • 求人数: 理学療法士 (PT) → 20,047 件(2023 年 10 月時点)
  • 求人数: 作業療法士 (OT) → 16,411 件(2023 年 10 月時点)
  • 求人数: 言語聴覚士 (ST) → 7,167 件 (2023 年 10 月時点)
  • 運営会社:株式会社トライトキャリア

「PT・OT・ST WORKER」は長年各医療関連施設との人材紹介で培った信頼性から数多くの求人を用意しています。他社にはない独占求人、新設などの関係で一般には公開されない非公開求人を多数取り扱っていることと、首都圏および大都市だけではなく地方も含めた全国の求人を用意していることが最大の特徴になります。

理学療法士になるには

高校生が進路を考える時、高校生になる前から進路を考えている方もいるかもしれませんが、クラスに 1 人くらいは理学療法士という職業に興味を持ち、進路を考える人がいると思います。そんな方のために理学療法士になる方法を説明します。

理学療法士になるためには、理学療法士の国家試験を受験して、試験に合格する必要があります。この国家試験については誰でも受験できるという訳ではありません。

理学療法士の国家試験を受験するためには、高校卒業後に文部科学大臣または厚生労働大臣が指定した理学療法士養成校で 3 年以上、理学療法士に必要な知識と技能を身につける必要があります。そのため、理学療法士を目指す人は誰であっても、養成校に入学し勉学に励む必要があります。

2023 年 3 月 31 日時点で理学療法士養成校の総数は 277 校(募集停止 7 校)と報告されています。「理学療法士養成校一覧:日本理学療法士協会ホームページ

養成校の種類

本邦では、2023 年 3 月 31 日時点で 277 校(募集停止 7 校)が養成校として認められております。

養成校にもいくつか種類があり、4 年制の大学、3年制の短期大学、専門学校、特別支援学校に分類することができます。

大学、短期大学

大学は 4 年制大学と 3 年制の短期大学に分類されます。大学でも短期大学であっても指定されたカリキュラムを修了することで理学療法士の国家試験を受験する資格を得ることができます。

大学は「学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探究して新たな知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与する」という基本的な役割があります。

大学を卒業することで、理学療法士の国家試験の受験資格を獲得するとともに「学士」の学位を取得することができます。

一方、短期大学は「地域の身近な高等教育機関として、短期間で、大学としての教養教育やそれを基礎とした専門教育を提供する」という役割があります。

短期大学を卒業することで、理学療法士の国家試験の受験資格を獲得するとともに「短期大学士」の学位を取得することができます。

大学や短期大学では、理学療法士になるために必要なカリキュラムだけでなく、いくつかの選択科目が設定されていることがあります。

理学療法に関する勉強だけでなく、一般教養科目をはじめ自分の興味のある授業を選択して受講することができることが、大学や短期大学の特色といえます。

専門学校

専門学校には 4 年制と 3 年制の課程があります。

3 年制の専門学校を卒業すると専門士、4 年制の専門学校を卒業すると高度専門士の称号が得ることができます。高度専門士は大学卒業と同等の学力があると認められ、大学院進学が可能となります。

大学や短期大学では、理学療法士になるために必要なカリキュラムだけでなく、いくつかの選択科目が設定されていることがあります。


専門学校では規定のカリキュラムを中心とした学びとなります。大学のような一般教養の選択科目は設定されておらず、理学療法士という専門職に特化した教育カリキュラムとなっております。

専門学校の特色として、夜間部を採用している学校があります。夜間部も通常と同様に、3 年生の夜間部、4 年生の夜間部が存在します。

専門学校の夜間部については、社会人として働きながら理学療法士の資格を獲得したい人、事情があって夜間しか学校に通うことができない人にとって魅力的な選択肢となります。

特別支援学校(視覚障害)

視覚障害者をサポートするための特別支援学校があります。特別支援学校においても大学や専門学校と同様に、3 年以上学校に通い理学療法士に必要な知識と技能を身につけることで理学療法士の国家試験受験資格を獲得することができます。

具体例を挙げると、筑波大学の附属視覚特別支援学校に 3 年制の専門学校として理学療法科があります。こちらの理学療法科では、理学療法士の仕事は、視覚障害者に開かれた数少ない医療技術専門職として、視覚障害教育の分野で期待されており、それらスペシャリストの育成を目指しているとされています。

その他

理学療法士になるには、理学療法士養成校に 3 年以上通う必要があると述べてきましたが、一部特例の場合があります。

既に作業療法士の資格を持っている人は、養成校に 2 年以上通うことで理学療法士の受験資格を得ることができます。

また、外国の養成校を卒業した方、外国で理学療法士の免許を取得した人は、所定の手続きをして厚生労働大臣の認定を受けることで、養成校に通わなくても理学療法士として働くことができる場合があります。

理学療法士養成校での勉強内容

理学療法士養成校では、以下の 4 つのカテゴリに分かれた具体的な学習内容があります。

基礎科目

  1. 解剖学:人体の構造を学びます。骨、筋肉、靭帯、関節、内臓、皮膚、筋膜などについての知識を深めます。
  2. 生理学:諸器官の生理的な働き方について学びます。筋肉の動き、エネルギー産生、反射などに焦点を当てます。
  3. 運動学:運動力学に基づく知識を身につけます。歩行時の筋肉、床反力、モーメント、重心などを理解します。
  4. リハビリテーション概論:リハビリテーションの歴史、目的、施設ごとの違いなどについて学びます。

専門科目

  1. 理学療法評価学:患者の状態を評価する方法を学びます。関節可動域測定、筋力検査、反射検査などが含まれます。
  2. 運動療法学:関節可動域訓練、筋力増強訓練、呼吸訓練などの具体的な運動療法方法を学びます。
  3. 物理療法学:温熱療法や電気療法などの物理エネルギーを用いた治療法について学びます。
  4. 整形外科学、神経内科学、内科学:各専門診療科目における病態について学びます。
  5. 義肢装具学:義肢装具の種類や適応、使用方法について学びます。
  6. 地域理学療法:訪問系、通所系、施設系の地域理学療法の概要や役割について学びます。

実習

3 年次と 4 年次には実際の医療現場で理学療法士の業務を経験する実習が行われます。3 つの種類に分かれます。

  1. 見学実習:先輩理学療法士のリハビリを見学し学ぶ実習になります。
  2. 評価実習:患者の関節可動域や筋力を測定し、評価結果をまとめるスキルを学びます。
  3. 臨床実習:患者の評価から治療までの一連の流れを実施するスキルを学びます。

国家試験

  • 開催日程:毎年 2 月下旬頃に実施されている(2024 年は 2 月 18 日の日曜日)
  • 試験内容:一般問題と実地問題の2つの領域から構成されています
    • 一般問題:解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学等
    • 実地問題:運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、理学療法の実技等

勉強方法のコツ

理学療法士になるためには、効率的な勉強方法が必要です。以下は勉強のコツになります。

  1. 計画的なスケジュール:週ごとに学習計画を立て、各科目ごとに時間を割り当てます。定期的な復習も忘れずに行う必要があります。
  2. グループ学習:同じ目標を持つ仲間と一緒に学習することで、モチベーションを維持しやすくなります。グループで学習することで、疑問点を共有したり、互いに励まし合うことができることがメリットとなります。
  3. 実践的な学習:理論だけでなく、実際の臨床現場での経験も大切になります。実習や症例検討を通じて、理論を実践に結びつけていきます。

国家試験対策のポイント

国家試験に向けて過去問を解いたり、苦手な分野の復習を行うことが重要になります。国家試験対策のポイントは以下の通りとなります。

  1. 過去問演習:過去の国家試験問題を解くことで、出題傾向や問題の難易度を把握します。解答を確認する際には、正しい理論的根拠を理解することが大切になります。
  2. 苦手分野の克服:自分が苦手と感じる分野に重点的に学習時間を割り当てる必要があります。教科ごとにポイントを整理し、理解が不十分な部分を補完していきます。
  3. 模擬試験の受験:模擬試験を受験することで、実際の試験と同じ状況で問題に取り組む経験を積みます。己の現在の実力を確認するとともに、時間配分や緊張感を体感することができます。

理学療法士に向いていない人の特徴

以下の選択肢に複数該当してしまう人は理学療法士に向いていない可能性があります。

  • 理学療法士の仕事に興味がない
  • 協調性がない
  • 体力に自信がない
  • 人とのコミュニケーションが苦手
  • 継続的な学習に耐えられない

反対に、好奇心旺盛で人とのコミュニケーションが得意な人は理学療法士に向いています。患者さんの健康をサポートする使命感を持っていることも重要になります。

理学療法士の勉強に効果的なアプリ

理学療法士を目指す学生の皆さんに、勉強に役立つアプリを紹介します。これらのアプリは、養成校での学習や国家試験対策に活用することもできます。以下にいくつかおすすめのアプリをご紹介します。

ヒューマン・アナトミー・アトラス

ヒューマン・アナトミー・アトラスは、解剖学の知識を深めることに非常に役立ちます。脳から内臓まで、人体の構造を詳細に見ることができるため、骨や筋肉の名称を覚えたり、内臓の位置や循環器系の仕組みを理解することに貢献します。

チームラボボディ:teamLabBody

こちらは私が最も愛用している3D人体アトラスです。内蔵や脳までは表示できませんが、動作が軽くて使いやすい特徴があります。日本人作成者によるわかりやすい部位毎の説明文も魅力です。

CT・MRI 解体新書

このアプリは全身の CT・MRI 画像を 241 画像収録しており、クイズ形式で解剖名を学ぶことができます。

学生が CT・MRI 画像を診る機会はなかなかありませんので、大変勉強に役立ちます。

理学療法士国家試験問題集

科目別問題や過去問題を収録しており、2024 年度受験者用の最新バージョンとなっています。

一問解く度に解説がでるようになっているため、出勤中などの隙間時間に最適な勉強方法になります。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます!

この記事では「理学療法士の養成校での勉強」をキーワードに考えを述べさせていただきました。

こちらの記事で理学療法士養成校での勉強についての理解力向上をもたらし、今度理学療法士を目指す人たちのお力添えにに少しでもなれば幸いです!

参考文献

  1. 坂上昇.理学療法士作業療法士学校養成指定規則の改正について.専門リハビリ.第19巻,2020,p63–68.
タイトルとURLをコピーしました